『ファットマン』1990年／メガドライブ

『ファットマン』

1990年発売／メガドライブ／対戦格闘／サンリツ電気株式会社

　マイナーな会社のマイナータイトル。要は格ゲーなのだが、スコアがファイトマネーとなっており、稼いだお金で様々なアイテムを購入できるのが特徴。珍妙なタイトルはラスボスの名前であり、その名前まんまの大デブ男である。垂れた胸肉の下にギョロリとした目玉、腹肉の奥に口が隠れているというインパクトある姿をオープニングから見せつけてくる。

　格ゲーとは言ったがガードや投げの概念はなく、対戦相手も補助アイテムを使ってくるのがなかなかイヤらしい。まっとうな勝負を期待すると面食らうだろうが、なんでもアリのダーティな地下格闘技の雰囲気はよく出ている。

移植元となったPC版は、ファットマンの存在感がメガドラ版以上にデカい（主にパッケージやオープニングで）。興味があればググってほしい。

アイテムは時間経過で効果が切れるので、「No Attack」「Freeze」を使えば勝ち確定というわけでもない。「Puzzle」は操作反転効果だが、CPU相手に使っても普通に対応してくるので意味がない。ズルい。体力は次の試合に持ち越されるため、回復するにもファイトマネーが必要となる。

プレイヤーのクローンという、ある意味おいしい立場の敵を最初に持ってくるというセンス。