『水晶の龍(ドラゴン)』
1986年発売/ファミリーコンピュータディスクシステム/アドベンチャー/DOG(株式会社スクウェア)
ビジュアル面への特化とこだわりが特徴のテキストアドベンチャーで、グラフィックは同年代のアドベンチャーゲームと比べてもなかなかの出来。一方でBGMやSEはほとんど流れず、本編中ほぼ無音なので少々寂しい(いちおう「今日は街も静かだ」「がらんとしたエアポート、とても静かだ」というナレーションが入ったりする)。
キャラクターデザインは超ベテランアニメーターにして漫画家の佐藤元で、説明書のイラスト・漫画も佐藤氏が担当している。当時のコミックボンボン増刊号にも佐藤氏の『水晶の龍』コミックが掲載されているが説明書のものとは当然異なる内容で、ゲームの概要を紹介しつつシンシアがジャンケンしたりする内容になっている。ちなみにBGMは植松伸夫が手掛けているらしいが、前述の通りタイトル画面とエンディング間近くらいしか音楽が流れないので印象が薄い。
説明書の半分近くが漫画形式になっている。
ゲーム本編をスタートすると、いきなりこの水晶のドラゴン登場シーンから開始される。説明書を読んでいないと唐突に思えるだろう。
「トモちゃん」は当時のアイドルグループ、少女隊の引田智子のこと。トモちゃんは本当にゲーム内にも(勝手に)登場している。
「いどう」コマンドでマップを歩き回るシーンがけっこう多いのでマッピングは大切。8方向に移動できるのはわりと珍しい。