『デュアルヒーローズ』
1997年発売/ニンテンドウ64/対戦格闘/株式会社ハドソン
総監督は雨宮慶太。加えてキャラデザやイラストに篠原保、寺田克也、山下しゅんやという豪華メンバーがガッツリ参加しており、設定資料集だけでも需要がありそうだ。
悪のゾギーラ帝国に立ち向かうため、戦闘スーツを着用したヒーローズが立ち向かう!! …という設定のゲームを、20XX年のゲームセンターでバーチャルゲーマーたちが遊んでいる!! …という設定のゲームである。つまり「ヒーローズ」という劇中作をプレイしているのが『デュアルヒーローズ』なわけで、少々複雑。ただ基本は対戦格闘ゲームであり、せっかく事細かに設定されたヒーローズ、バーチャルゲーマーたちのストーリーはほとんど語られることがない。また、3Dのコンボゲーなので派手な飛び道具などの必殺技はなく、ヒーロー然とした姿のわりに戦い方はリアル寄りである。リングアウトで負けになる姿もヒーローらしさは皆無。どうも題材とゲーム性が微妙に噛み合っていない印象を受ける。
コントローラパックが無いとセーブできない仕様が何気に痛かった。必須タイトルとそうでないものの区別がイマイチつきにくい。
ストーリーモードでたいしてストーリーが語られない。難易度によってエンディングの内容が微妙に変わるが、本当に微妙な変化。
対戦相手はキャラそのものではなく、キャラを操作しているゲーマー…という設定なのだが、正直システム的にはあまり必然性を感じない。バーチャルゲーマー自体は個性的な連中がそろっているのだが。