『イーハトーヴォ物語』
1993年発売/スーパーファミコン/アドベンチャー/株式会社ヘクト
宮沢賢治の作品世界を舞台にしたアドベンチャー。メーカーはRPGを自称しており、見下ろし型のフィールドマップは確かにそれっぽいものの、戦闘や成長といった要素はなくジャンル的にはアドベンチャーに近い。
展開はわりと原典の各作品に忠実。宮沢賢治を知らない人でもすんなり入り込めるだろうし、読んでいたら読んでいたで新鮮である。ゲーム性は低めだが「賢治の世界を旅する」というコンセプト自体は達成できていると思われる。スティック型ゲーム機「脳を鍛える大人の娯楽ゲーム 4in1」に収録されており、現在でも比較的容易に遊ぶことができる。
名前は出てこないが、「銀河鉄道の夜」のジョバンニとカムパネルラなども登場する。
制作者のマジぶりが伝わる賢治資料館。
多和田氏は本作ですぎやまこういちに才能を認められ、以降は『ドラクエ』シリーズのサウンドデザインを手掛けている。